前回に引き続き価格について書きます。色々な要因で価格が変わると言う事を書きましたが会社である以上、しょうがない事です。しかし、自身の利益を少なくしても還元しようと言う会社もあります。鍵屋の場合、大手(法人)より個人店の方が圧倒的に多いと思います。大手は資金力があり宣伝にお金をかけています。その影響で金額が高くなります。意外と知らない人が多いのですが電話帳などで年間50万~80万円位(中サイズ)かかります。しかし現在、電話帳の反応は薄いのでその他にも手を打たなければなりません。その辺が価格が高くなる要因です。よく聞かれるのですが大手と個人店どちらの方がいいか?と言う質問。大手の方が安心と思う方が多いみたいです。大手は数人の作業員がいる場合が多くトラブルには強いかもしれません。(人により苦手な分野があるかもしれません)さらに鍵の在庫等は大手の方が持っている場合が多いと思います。しかし鍵交換についてはあまり差がないと思います。また裏技ですが個人店であれば家族等作業員は1~2人で営業されている方が多いと思います。つまり社長が作業をしているわけで値引き(複数作業)やちょっとしたお願いには対応してくれるかも?大手の場合、規定などで即決は難しいかもせれません 。結局一長一短があり、私にはどちらがいいか言えないので見積(無料のお店)に来てもらい作業員、金額、在庫で判断するしかありません。
今まで、何回か書いていますが鍵には定価がない為言い値であると言う事です。当店を利用していただいた方には調査の為に他店の価格を聞いています。今までに最大で当店と5万円の差がありました。鍵交換の場合、使う商品(各メーカー独自の規格為)及び作業内容は全く同じです。確かに問屋などの問題で仕入れ価格は違うと思います。また大手の場合、人件費や広告料、店舗代、設備(機材)等考えると高くなると思います。20~30年前には鍵専門店は少なく主に金物屋が作業を行っており鍵開けが3~5万(現在は0.7万~2万位)、交換で2万~だったと聞いています。鍵交換と言う概念がなく(壊れなければ交換しない)、仕事が少なかったので仕方がない部分はあったと思います。このような状況があったので金物店で交換を行っているお店は高めな所が多いです。現在、鍵屋は沢山あり消費者が選べる状態にある為最低3件は電話した方がいいと思います。
最後に番外編をお送りします。あまり見ない商品を解説します。玄関用の商品でリモコンオンリーの商品があります。ドアの内側上部に取り付けします。付属のリモコンで鍵の施錠、解錠が出来ます。強力両面テープで付ける為自分で取り付け可能です。非常にいいように思いますが本体及びリモコンが壊れたらアウトです。内鍵の為、外部からの解錠は不能です。その為あまり売れていないのだと思います。ネットで探せば若干見つかります。次もリモコンキーの補助錠ですがALPHA社が作っています。 MIWA NDRと互換がありそのまま取り付けが出来ます。外側に緊急用鍵穴もありリモコン故障時に鍵(特殊キー)でも解錠可能です。当店に在庫がありますが出た事はありません。鍵の要らないボタン式が普及し始めたので売れなかったと思います。最後に指紋登録式補助錠です。数社から出ており10万位で取り付けできます。非常に便利に感じますが精度の問題と屋外に設置がネックなのかもしれません。企業等で使われている商品はパソコンと繋がり数十万~数百万はすると思いますが補助錠は電池駆動で10万程です。まだまだ信頼に乏しいのではないでしょうか?一番の問題は屋外に設置する為に雨風埃にさらされると言う事です。もちろんカバーが付いていると思いますが読み取り面が汚れてしまう事によって認証がしにくくなってしまいます。その点人気のICタイプは非接触の為トラブルが少ないと言われています。
住宅編もいよいよ最新のIoT対応の鍵です。インターネットにつながる鍵でネットでちらほら見ることがあります。スマートフォンやスマートスピーカーで解錠が出来、取り付けもサムターンに被せるだけなので賃貸でも付けられます。例えばこんな使い方が出来ます。彼女が彼の家に付き彼に電話、しかし彼は外出中。ここで彼がインターネットにつなげ解錠するという感じ。鍵の受け渡しの必要がないのです。勿論、ネットワークに接続するには暗証番号入力が必要なのでセキュリティーは万全です。本体はドアの内側にあるので雨風にあたることも直接攻撃さえることもありません。さてここからマイナス面です。
先日、どこかの商品がアップデート(スマホ同様、内臓プログラムを改善します)したら動作不能になったと言います。PCやスマホなどでもアップデート等で動作不能になることがありますが同じです。PC等壊れてしまったも生活に支障はありませんが鍵が固まったしまったら!?
スマートキーに頼り、外出時鍵を待たず出かけ戻ってきたら鍵が開かなくなったらゾットしますよね。家電品がインターネットに繋がりどんどん便利になりますがウィルスの心配もあると言います。ウィルスにより操作を乗っ取られる可能性があります。第三者によって自宅に鍵をかけられてしまう事もあるかもしれません。また直接のハッキングの可能性も!まだまだこれからの商品なので暫く待った方がいいと思います。
今回は住宅編です。ICチップを使った補助錠が少し前から普及し始めました。これは鍵の代わりにチップの入ったカードやキーホルダー等で解錠するシステムです。ベースになっている補助錠は韓国製が多いのではないかと思います。韓国の一般家庭がTVに出ると必ずと言っていいほどドアに付いています。その為、デザインは似通っています。システムとしては番号をタッチしたり、スイカのように本体にカード等をかざすだけで解錠できます。鍵は自動でしまったり、衝撃を受けると警報を鳴らすものもあります。いい事ばかりですがですが、ここからマイナス面を書きます。これは一般には知られていませんが本体にスタンガンをあてると誤動作を起こし開くと言う事件が韓国で起こったそうです。すべてではないらしいですが開く可能性があります。本体は完全防水ではない為、雨の当たりやすい場所は故障しやすいです。基盤の故障は鍵屋は直すことが出来ないので取り外しメーカーに送らなければなりません。(その間ドアに穴が開いてしまう)。保証期間は1年。2年目以降故障したらお客さん負担になる。メーカーが倒産したら修理不能。(先日あるメーカーから販売元倒産で取り扱い中止の連絡がありました)本体価格が高い。(仕入れが3~8万円する為、取り付け総額は5万円以上。簡単に言うと鍵と言うより電化製品に近い為、寿命も短い。年配の人等は鍵は一生ものだと思っている人も多いがTVや電子レンジと同様に壊れたら買い替えるものです。このようにマイナス面も多いです。一部、日本製の商品(主に主錠用)の商品は緊急(故障・電池切れ等)の時の対処法が考えられているものもあります。いずれにしてもアナログの錠前より故障する可能性は高い事を心に止めておきましょう。書きたいことはまだまだあるので次回も住宅編です。
世の中は便利になり、鍵も進化しています。最初に自動車にリモコンが採用され離れた場所から開閉が出来るようになりました。次にイモビライザー(電子的に認証するシステム)が開発され鍵の開閉だけだはなく盗難防止対策もできるようになりました。一方、住宅は少し前からチップ認証の補助錠が登場し鍵が要らないシステムが登場しています。さらに近年ではIoTにより鍵もインターネットに繋がろうとしています。技術革新は結構なのですが現時点のマイナスを書こうと思います。まずイモビライザーです。盗難されやすい車はプリウスです。プリウスと言えばトヨタが誇るHVで最新技術が投入されている車です。なぜ盗まれやすいのでしょう。簡単に言えばコンピューターをハッキングしてしまえばいいのです。少し前にイモビカッターと呼ばれる商品が話題になりました。これはオークション等で販売されイモビを無効化することが出来ます。最近の車にはOBDⅡと呼ばれる端子があり車の故障などを診断するための端子です。この端子を使いイモビを解除し別の鍵の情報を入れてしまうのだそうです。そうすれば、エンジンもかかるというわけです。勿論各メーカーも対策が進んでいると思いますがウイルス同様、犯罪者もさらに上を行くのではないでしょうか?鍵のデジタル化が進むとコンピューターの世界からのアプローチが出来るようになり解錠の技術がなくても鍵開けが出来てしまいます。次回は住宅編です。
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